艦これを愛するイケナイ大人の皆さんに大人気のまりりんさん作「コスプレイヤー榛名」。
先日ご案内させていただいた宇古木亭さんの「妄想拡張ディスク」の姉妹本、書店委託も開始されたとの事でちょっと便乗して過去作品のご紹介です。
こちらの表紙は装丁含めてもちろんまりりんさんご自身によるナイスパッケージなのですが、まりりんさんの所では過去長らくこのAVパッケージ風の装丁を手掛けさせていただいて来ました|・∀・|
AV風という事でありがちなラベルシール風キャッチを入れたり、DVD(というよりVHSw)っぽい背を入れるにも本の背だと幅が足りないので「パッケージのラベルを広げた風」にしてみたり……と色々盛り込んでいますが、実は一番しんどいのは「適度に下品にする」という部分だったりします。
是非お手元のAVなり実写系のエロ本なりをご覧いただければ分かるのですが、ぶっちゃけその辺の作品のデザイン・色使い・フォント選びってかなり適当というか雑なのですw それをそのまま同人誌の装丁に持ってきてしまうと単に野暮ったいだけの代物になってしまいますし、他の同人誌とイベントや書店で並べた時にも浮いてしまいます。実際に作り始めて気づいたんですが、そもそもカワイイ系の二次元イラストと実写系AV色使いは心底相性が悪いのです……! もちろん、本家AV側では「だがそれでいい」という感じの下品さなわけですが……
というわけで試行錯誤を重ねたこのシリーズ、結局仕上がってみればいい意味でのエロ下品さを記号や読みにくさギリギリの野暮フォント煽り文で担保しつつ、同人誌装丁としての見栄えのよさを両立させる……という試みに割りと成功できたのではないかと自負しています|・∀・|
このフォーマットだと自然に「文字」で情報量を表紙に詰め込めるのもメリットで、一見さんにも手を出しやすくなるんじゃないでしょうか。この辺は小説本の「帯デザイン」に通じるところがあります。書店などではシュリンクラップされてて立ち読みできませんしね。
最後に、少しだけ(?)爽やかなバージョンを。こちらの「麻雀天使のどっち降臨」は一応健全()写真集風にしたものです。「帯風デザイン」を持ち込んでみたケースですね。これの為に声優さん写真集などの表紙を眺めにアニメイトに通ったのもいい思い出ですw
……Amazonの書影だと「帯」がないので参考にならないのですよ!|;・∀・| これホント毎度困るんですわ……帯入り書影マジ欲しい……
ともあれ、まりりんさんのこのシリーズは長らく楽しくやらせていただいてきました。また機会があれば手掛けてみたいものです!
以上、こんな感じで18禁系のデザインもやってますよー、というご案内でした。
そしてもう一つ。こうして私が引いたデザインのラインを、今回のようにそのままご依頼元のまりりんさん自身に引き継いで使って頂いているのは本当に嬉しいですね。この辺はいわゆる「本職だったり専門学校を出ておられるデザイナーさん」だと異なるのかもしれません。あくまで「素人の同人ワーク」として、同人本来の精神「自分でやれることをやる」の延長線上で依頼装丁を引き受けているが故の感覚かもしれません。
次回、こういう感覚を含めた「素人が同人誌を装丁するということ」について、ちょっと書いてみようかと思っています。今しばらくお待ちの程を。
……もちろん夏コミ原稿からの逃避だよ! よ!